誰かが言いました!「新宿歌舞伎町に旨いモノ無し」。そんな言葉を聞いて十数年歌舞伎町に通って居ましたが、見つけました。新宿歌舞伎町で独立系居酒屋店「樽一(たるいち)」です。
入店すると笑顔で座席まで案内してくれる。早い時間帯に訪問したので好きな所に座らせて頂いて生活感ある店内。座席に着いて注文する為に店員を呼んだら対応出来そうな従業員だけでなく全員が心地よい返事で「ハイ」と笑顔。空元気では無く、お客様に対して接客とはなんだと思い知らされるほど心地よい返事。しっかり教育されていて、その教育を「ヤラされている」のではなく、「喜んで接客している」見事な対応です。このお店は居酒屋とジャンル分けしていますが、立派な日本料理屋や小料理屋のジャンルとしても良いでしょうね。
酒と鯨。日本食文化の鯨です。鯨は食べ物です。大手通販会社が鯨の通販を禁止していますが、私から言わせれば「乱獲ではなく間引き」だから必要な捕鯨なのです。そうしなければ海の生態系崩れてしまいます。必要な漁であり乱獲ではありません。また鯨は見るモノではなく食べるモノです。そして旨い鯨料理を食べさせてくれたのが「樽一」です。
写真は鯨のお寿司です。油が口の中でじゅわーっととろけて握りですが、臭みも感じなくそのまま食べて、これがあの鯨なのか?めっちゃ甘みもあって旨すぎると感じましたね。
あさりの駒形風です。関東で言えば柳川鍋に似ていますが、卵でとじません。アサリと笹がきごぼう、たっぷりのネギ。熱々を小皿に入れて食べる。見た目通りの味です。シンプルなので家庭料理の味わいですが、自宅では出せない微妙なダシと素材のシンプルな味わいです。
厚揚げ。東北仙台ではこの食べ方が定番ですね。分厚い豆腐をしっかり揚げてつくる厚揚げ。たっぷりの削り節と醤油。シンプルです。サックサクの食感と噛みしめると大豆の風味が十分堪能できました。
手作りの笹かまぼこです。既製品を購入しているのでは無く、その日に入荷して笹かまぼこに最適な白身魚で作っています。だから金太郎飴のように毎日同じ味わいで無く、素材の味を引き出すので使う白身によって風味が変わります。肉厚で噛みしめると今回は少し固めのガッツリした感じです。噛みしめると白身魚の甘みが堪能できますね。白身魚の刺身は新鮮なモノより時間が経過した方が熟成して美味しと思うのですが、加工する場合は鮮度が命ですね。ほんと良い仕事してますよ。
旨い料理に旨い酒。関西地方のお酒はありますかと尋ねたら「呉春(ごしゅん)」がありました。このお店はどこまで旨いモノを探求しているのか。呉春は大阪の地酒で万人受けする酒では無いが呉春に惚れ込むと呉春しかダメだと人を虜にする酒です。価格も比較的リーズナブルで人気が出る今なら気軽に飲める旨い酒です。
ご本人に掲載の許可を頂いております。丁寧な送り出しは見事です。イタズラっぽくかなり離れた所から振り向いてみたら、笑顔で見送って頂けました。徹底したおもてなし。もちろん店内が大忙しの時にはここまで接客するのは大変ですが、満足して頂きたいと思う気持ちが素晴らしいですね。
樽一の話を聞くと、震災復興支援の為に福島県の地酒を日本一販売するお店となり、その酒蔵が震災で大変な事になった時に相手を思いやる熱い、熱い店です。私が詳しくお店の復興に掛ける思いを語るのではなく、ぜひお店で店長に聞いてください。熱いですよ。胃袋も大満足して心も満たされるほんと歌舞伎町で自信を持ってオススメできる名店です。
ちなみに、週末や土曜日などは満席になりますので、予約をして訪問してくださいね。清潔感ある店内でワイワイ賑やかに飲むのも良いし、座敷でしっぱり楽しむのも良いですね。大人が大人のして楽しめる日本料理店ですよ。
ちなみにカウンター席も用意されているので、一人で飲みに訪れても歓迎して頂けますよ。大人数から1人もで十分楽しめますよ。
夜総合点★★★★☆ 4.5
この記事へのコメントはありません。